薄味競馬

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資金戦略のみで回収率をUPできるか(前編)

気分転換にブログの引っ越しをしました。

旧ブログhttp://kamurozaka.seesaa.net/s/のエントリーにも関連する部分ですが、表題の件を考えてみます。 

まずはお馴染みの競馬ソフトTARGETを用いて、元の複勝回収率が80%そこそこの条件を用意。

買い目はそのままに、資金分配だけを変更して100%を超えるかやってみます。

条件はこちら↓

障害除く・良馬場・午後のレース(7〜12R)・中央開催(東京/中山/京都/阪神)・15頭立て以上・2番人気馬

集計期間は2017年年明けからの上半期における全223レースで発走時刻順に並べてあります。

元のベタ買い複勝回収率を見てみると87%と、予想以上に高いですがこれでいきます[図①]。

(奇しくも、2017年の私の現在までの中央競馬馬券回収率と肉薄する数字です 笑

年明け早々のズッコケが大きく響いていますが、年内に巻き返します。)

 f:id:angusmemo:20170802113510j:image

[図①]

 

《実践》

買い方は複勝一点にしました。

少頭数レースは複勝配当的に不利になるので、15頭立て以上のレースに限定。資金分配に関しては有名なものがいくつかありますが、似たような賭け方を見たことがある人は多いと思います。

ここでの説明は割愛しますが厳密にそれらの方法に則ってしまうと、資金の目減りが早くリスクも増大しすぎるきらいがあるため、都合よくアレンジしてあります。

いずれにせよこの記事は追い上げを推奨するものではありません。また買い目出しに至る予想法を考えるものでもなく、あくまで表題の件に焦点をあてています。

 今回はスタート100円で検証します。

購入ルール[図②]に当てはめると、1回目100円→2回目200円→3回目300円購入,……となります。一つの勝負機会に対してとにかく「勝つまで追う」という買い方で、ここではほぼ無敗の結果となりました。

(購入は各場混在の発走時刻順)

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 [図②]

 

《結果》

記事に対しての分量が多くなってしまうので一部のみ図で示しますが、ルール通り買っていった場合、図③のような感じで成績が推移していきます。施行Noごと見分けがつきやすいように色分けしていますが、他意はありません。16回目までは1勝負機会あたり全勝。そして次の17回目の勝負で最大のドローダウンが発生し(図④)、途中➖21,560円を経験。【16回目の勝負までの利確分4,220円があるので、買い目全体の流れで言うと➖17,340円】

その後はプラスに転じたため、条件該当レースが無くなり強制終了となった31回目の施行を除き全31勝負機会のうち30勝。

 87%だった元の回収率は、無事に103.1%まで上昇しました。プラス収支はもちろんですが表題の件が十分に再現性を持つ可能性がある、ということが重要です。

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[図③]  

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[図④]

今回のケースの欠陥の一つは、(計算の手間を考えて)午後のレースおよび中央4場への限定をしてレース数を絞った結果、回収に至るまでの最長日数が開催14日間(2/25〜4/16)となっている点です。これは毎週馬券を買うようなファンからすると現実的とは言い難い。

しかし、例えばこれを中央開催に限定しなかったら?午後のレースに限定しなかったら?一日あたりの対象レースを意図的に増やすことで収束までのレース(日)数が減るかもしれません。

(あまりに計算が面倒なのでやりませんが、条件を変えてズラッとレース一覧と配当を眺めてみると、今回の検証と大差ない結果が出るように見えます。レース数が増えた分、収支額も増えそうです。興味がある方は確かめてみてください)

 

上で「再現性を持つ可能性がある」と書いた理由は、今回のように、特に捻った買い目を組まなくても「資金分配だけを変える」という操作だけで回収率UPを達成出来たという結果があるからです。条件設定により対象レース数を増減させたり、自身の買い目的中率や的中配当ゾーンから逆算してレートの上げ幅を変えたりして検証すること自体には造作もありません。

ただしこの記事全体に係る話は、数字で判断出来ない要素を予想ファクターに使用している人には全く通用しないものであることも確認しておきます。統計を取れない要素を元に買い目を出している場合、いくら資金分配に規則性をもたせたところで意味をなさないでしょう。

また他に注文がつく事項として、買い目点数は一点ないし二点程度で勝負を続けられるような的中率・およびそれなりの平均配当も必要になるかと思います。ちなみに上で扱った2番人気の買い目でいうと的中率は48.4%、平均配当は180円です。人気サイドだけあって配当は低いですが、その分的中率とのバランスでカバーできていると言う感じでしょうか。この記事の最後に、今回の買い方をする上で私が勝負に適していると思う条件や買い目についていくつか挙げてみたいと思います。

 今回あえて馬の人気で条件設定を行ったのは、長い目でみれば1人気、2人気、3人気…の成績は毎年似たような数字に収束するという事実があり、許容しやすいブレ幅を持っているからです。連敗や連勝といった歪みが生じることはあっても、確率的には一定の成績に近づいていくのですから面白いですね。

人気やオッズが馬券購入者の集合知と言われる所以でしょうか。

 

少し脱線しましたが、ここからは筆者かむろ坂が実際に地方競馬で実践している買い方と、その成績推移を晒したいと思います。

突然地方競馬の話に移ってしまい申し訳ありませんが、私の主戦場なのでご了承ください。あくまでも記事の主旨である資金面からのアプローチと、その再現性を例として紹介するためのものです。

……とここまで書いてきて、文章が長くなりすぎているので以降は後編として別記事に書くことにします。

引き続きお付き合いください。(続く)